赤谷の森でイヌワシの姿が確認されたのは、1991年1月のこと。当時、この地域ではダムとスキー場の建設が計画されていて、地元の自然を守る会の人々とNACS-J(日本自然保護協会)が一緒に視察を行っていた時でした。しかし、赤谷の森には、「鷹ノ巣平(タカノスダイラ)」という地名があり、「昔、山の中で大きなタカを見た」という地元の方は少なくありません。ほかにも、森の麓の温泉街の近くにある岩壁に「昔は大きなタカの巣があった」という話もあります。人が多く住むようになる以前からイヌワシは赤谷の森に生息していて、その頃は、もう少し里に近い場所でも生息していた可能性があると考えられます。
2017年1月15日更新